2020年2月の記事一覧

産業経済科2年生 商品開発 成果発表会

 2月3日(月)産業経済科2年生の「商品開発」の授業において「令和元年度 商品開発 成果発表会」が行われました。今回で5回目となる企画で,多数のご来賓をお迎えしました。一般社団法人i.clubの小山悠様,神田大樹様,株式会社キクチ巴商事「お菓子の花子」の菊地信雄様,株式会社男山本店の菅原昭彦様,道の駅大谷海岸の小野寺正道様,気仙沼市産業部商工課の齋藤航様,気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館の佐藤克美様にお越しいただきましたまた,この日は,フィールドワークで東北にお越しの青山学院大学・黒石いずみ先生とゼミの学生の皆さんにもご参加いただきました。ご多用のところ皆様本当にありがとうございました。
 さて,これまでの授業を振り返りますと,前半は,ゲストティーチャーであるi.clubの神田大樹様から,「商品開発の作法」「イノベーション」を中心に大切なエッセンス,具体的な取り組み方などをご教示いただきました。また,地元の講師の皆様には,気仙沼の歴史・文化について分かりやすく興味深いお話をいただきました。漁師町における酒造,酒粕の食文化,「もったいない」の発想によるアイディア料理「あざら」の誕生など,地元愛を感じる講義で,生徒にはとても新鮮であったと思います。そして,酒粕スウィーツの商品化は,「お菓子の花子」の菊地信雄様にお願いして懇切丁寧なご指導をいただき,生徒はここまで頑張ってまいりました。①地元愛,②地元の外の人の新鮮な視点,③若者のユニークな発想と情熱によって,今年度の新商品「酒粕マドレーヌ」が誕生したのです。皆様本当にありがとうございます。
 この日は,一年間の学びの成果を,集大成として生徒がいきいきと発表しました。皆,プレゼンにはだいぶ慣れてきたと感じます。成長しました!最後に,ご来賓の皆様お一人お一人から,とても貴重なご意見をいただき,次年度への新たな展望が開けた心持ちとなりました。これが,地域連携のすばらしさであると改めて実感いたしました。

  充実した豊かなひととき。感動しました!

気仙沼・本吉地区生徒会サミットを東日本大震災遺構・伝承館で開催

 「気仙沼・本吉地区第2回生徒会サミット」が1月30日(木),東日本大震災遺構・伝承館で開催されました。気仙沼高校,本吉響高校,志津川高校,気仙沼向洋高校の生徒会の代表者が出席(事務局は気仙沼向洋高校)。この日のサミットでは,各校の一年間の取組についての情報交換がなわれ,さらに,震災・防災について見学や協議する企画がありました。

 まず,各校の生徒会の取組(生徒会総会の状況など)について報告あり意見交換を行った後,伝承館を皆で見学しました。ガイドは,本校の生徒指導部長・小野寺三男教諭が行いました。
 その後,研究協議を実施。協議のテーマは『震災からもうすぐ9年,風化させないために高校生にできることは何か』でした。この協議を,伝承館で行われることに大きな意義があります。
 階上中学校の皆さんが伝承館で語り部活動をしています。素晴らしいことです。高校生も各校の実情や特色に合わせていろいろと考え取り組んでいることでしょう。さらに学校を越えて話し合って,活動の輪が広がれば素晴らしいと思います。実際,この日は,活発な議論が展開されました。

 さて,「風化」の意味について,ある防災関係のプロジェクトリーダーの方が次のように述べたそうです。

 「風化とは,忘れ去ることではなく,もうできることはないとと思い込んでしまうことである」。

 忘れ去ること自体が「風化」なのですが,単にそれだけでなくて「やれることは,もうやったかな」と思い込んだり,「これ以上,することを考えつかない」という状態になること・・・。それは安易で危険なことだ,それこそ「風化」ということではないでしょうか?

 大切なのは,「今の時点で,何が課題で,どのようなことで,どのような人が困っているのか。自分に何ができるか」を考えることです。直接自分が体験していない出来事を先人から聞き取り,受け継ぎ,後生に伝える。私たちの10年後だけでなく,これから生まれてくる世代までも想定した取り組みのリレーなのだろうと思います。
 一緒に考えていきましょう。